2013年11月9日土曜日

生ハムが届いたぞー

玉子どんぶり
とり豆腐
麦茶
「もうお昼12時過ぎるのに息子が起きてこないって、どういうコトー……?」
と私は呆れ果ててしまう安定の、今日は土曜日。
 
そういう私も今日は9時頃まで寝こけてしまって朝御飯という感じでもなく、今日最初のご飯がブランチ通り過ぎて「お昼御飯」ということになった。
 
「今日はお肉のおかずだから、汁物にこれを出すのはちょっとねぇ」なんて理由でだらだらと食べきらずに残していた「とり豆腐」、冷蔵庫に入れてあったのを出してコンロで温め、春菊も添えて、食べきることに。
 
とり豆腐と一緒に食べるご飯、最初は玉子かけご飯にしようかなと思ったのだけれど、今日も寒いしなぁと、卵に火を通す方向で「玉子どんぶり」に。
 
だし汁に薄口醤油、砂糖、味醂、酒などを加えて溶き卵を流し入れ、半熟に固めてからご飯につゆごと盛りつけて食べる玉子丼。「親子丼の鶏肉抜き」という風ではあるものの、小林カツ代さんの「正調玉子どんぶり」のレシピだと、親子丼よりも幾分甘め。その甘めな感じがなかなか幸せなのだった。
 
玉子3個で2人分の小丼にして、同じサイズの小どんぶりにとり豆腐もよそい、どんぶり2つ、ほかほかと温かい昼御飯。おいしかったー。
切りたて生ハム
ジャーマンポテト
ズッキーニのソテー
シャラン鴨のグリル リンゴとバルサミコのソース
かぼちゃのポタージュ
羽釜御飯
白ワイン
今日の午後は、生ハムと格闘していた私。
 
「いつか買ってみたいなぁ、でもでも、なぁ……」
と、ダイレクトメールが来るたびに「いつかは」と思いつつスルーしていた、「生ハム原木、1本買い」。
 
10月の下旬、ちょいちょい買い物している「ハイ食材室」から、送料込、生ハム台とナイフもセットで1万円ポッキリという「スペインアレサンドロ社製 生ハム原木12ヶ月熟成&ハモネロ&ナイフセット」の販売案内がきた。
 
真夏はさすがに躊躇してしまうけれど、基本的には「室温で保存」が可能なのだという生ハム。これからの季節なら気温は問題なかろうし、年末に向けてだんなが帰ってきたり、母も遊びに来たり、友達と会ったりする機会もあるでしょうと、思い切って買ってみることにした。それが届いたのが、昨日。
 
そもそも「生ハム1本、食べてみたいなぁ」と思ったきっかけになった「@nifty:デイリーポータルZ:豚の足一本分のハムを買ってしまった」の記事によると、結露を防ぐために室温に2日ほど置いておかないといけないらしい。届いた生ハムの説明にはそのような記載はなかったけれど、「そういうものなのか」と、とりあえず丸1日以上、廊下に置いておいてみた。
 
更に、同じ生ハムを買った友人から「この生ハム台、組み立てるのにソケットレンチがないと厳しいよ」と助言を貰ったので昨日のうちに「土曜のうちに届けてねー」とソケットレンチも通信販売。生ハムを口にできる道のりは、なかなか遠いのだった。
 
使い慣れない工具を駆使してなんとか生ハム台を組み立て、真空パックになっている生ハム原木を取り出して、台にセット。
 
台にセットするにあたって、「蹄を上にするか、下にするか」の選択があるのだけれど、ちょこちょこ切って長く食べるのを前提にしているので、蹄は上に。
 
その方が赤身肉が先に出てくるので、パサつきがちな赤身肉を先に消費し、しっとりと脂の多い部位を後にまわして最後まで美味しくいただけるのだそうだ。
 
レストランなどで一気に生ハムを消費できる見込みがある時は、「美味しい方から」と蹄を下にしてセットしたりするんですって。
 
本当は、この、セットした状態で更に1日くらい放置しなければいけないそうだけど、我慢ができない私は、4時間ほど経ったところで我慢できずにカット。
 
保存時の「蓋」になるようにと、ある程度ばっさりと上を削いだら、こんな感じに見事な「生ハム」の断面が出てきた。
 
透けるようなほどに薄くそいで口にすると、適度な塩気と生ハムの香りがなんとも良い感じ。
 
実のところ、レストランなどで口にする「高級生ハム」に比べると、質は数段落ちるかなという印象ではあったものの、「1万円で、当面(おそらく数ヶ月単位で)生ハム食べ放題」と思うと、これは楽しいおもちゃだなぁと。
 
切った断面には「蓋」になるハムをかぶせ、そこから水分が飛ばないようにその部分だけラップをかけ、あとは乾いた綺麗なキッチンタオルをハムの上からかぶせて、置き場所は「玄関」。なるべく涼しく、気温の変動がない場所……となると、我が家では玄関以外に場所はないのだった。玄関がデパ地下のハム屋の店頭みたいな匂いになっちゃったけど(やっぱり、それなりの匂いはしちゃうのね……食料庫が欲しい……)、気にしないことにする。
 
で、夕御飯は、豪華なことに、シャラン鴨。
 
「どうせ送料込の冷蔵便でハムを買うなら」
と、数日で食べ切れる分をと、数点同梱を頼んだ品の一つが「キュイスドカナールシャラン」。
 
ちょうど999円セール中ということで、この220gほどのシャラン産鴨骨付きモモ肉が2本で999円。
 
なるべくシンプルな食べ方にしたいなぁと、塩胡椒をしっかりふって、魚焼きグリルで焼いてみた。一緒にスライスしたズッキーニもグリル。
 
レシピをあれこれ見ると、鴨には洋梨やいちじく、あとリンゴなどのフルーツを添えることがままあるので、それを参考にしながら、バルサミコ酢とはちみつのソースを皿の下に少量敷いて、自家製リンゴジャムを添えてみた。
 
それと、小皿に生ハムたっぷり。綺麗に薄くスライスできなかった、微妙に厚めなカットになった生ハムは刻んで炒め、じゃがいも、玉ねぎと共ににんにく塩胡椒炒めにしてジャーマンポテト風に。
かぼちゃのスープもささっと用意したら、なんだかすごい御馳走のような食卓になった。
 
「えっと……通販した都合で、クリスマスみたいな夕御飯になりました。ていうかね、クリスマス本番よりきっと今日の方が豪華」
「えええええ……普通の土曜日なのに……」
「まあ……気にするな……」
 
なんで意味もなく御馳走だし!?と息子は戸惑っていたけれど、でも駅前のチェーン居酒屋に飲みに行ったりするよりもきっと安上がりな夕御飯。先日コルクを抜いた白ワインがまだ冷蔵庫に残っていたので、それを飲み飲み楽しんだ。
 
鶏とは違う、特有の皮の厚さと凝縮された旨味がある鴨肉は、歯ごたえもしっかり、肉汁たっぷり。
「お行儀悪いけど、やっぱりこれは骨を持ってしゃぶりつきたいよね」
「僕もそうしたいと思ってた」
「いいんじゃない?キッチンペーパー出すよ」
と、それなりにお洒落に盛りつけた(つもりの)皿から、最後には鴨肉を手で持って持ち上げて、がぶりと。
 
焦がさないように余熱を使いつつ火を通した鴨は、骨ぎわまでしっかり美味しくいただけた。