2011年10月19日水曜日

インドカレーを煮ましたよ

「サンジェルマン」の
 コーンパン
 ハッシュドポテト
スクランブルエッグ
梨(20世紀梨)
カフェオレ
昨日、朝ごパンの購入目当てにパン屋さん「サンジェルマン」に寄ってみたところ、パン棚に「ハッシュドポテト」が並んでいた。
 
ハッシュドポテト、好きなのよねぇ……ていうか、ハッシュドポテトは私以上にだんなの好物。温めて食べたらきっと美味しいなと家族分買ってきた。合わせて食べるパンはこれだ!と、選んだのはコーンパン。
 
あとは起きてからコーヒー淹れて、スクランブルエッグ用意して、並行してパンとポテトを温める。
 
スクランブルエッグは、"世界一の朝御飯"リスペクトで、少量の生クリーム入り。あんまり大量の生クリームが入っても朝から重々しい感じになってしまうので、生クリームはひと垂らし、あとは牛乳加えてゆるめにした卵液をバター溶かしたフライパンに流し入れて、「むやみにかき混ぜず、折り畳むようにして」火を落とせばできあがり。
 
「お♪ハッシュドポテトだ♪」
と、予想通りにだんなは(息子も)喜んでくれて、皆でケチャップかけながらいただいた。
カシミーリーバターチキン
ほうれん草のサグ
キュウリのライタ
ナン
サフランライス
白ワイン(Villa Russiz / Sauvignon 2008)
先月、だんながインド出張で大量に買ってきてくれたスパイスの山。
 
早速使ってみたかったけれど、だんなは3食そんなスパイスにまみれた出張から帰ってきたばかりだったということもあって「そのうち、そのうち」と思っているうちにバリ旅行。バカンスも終わって今度こそ!と、今日は気合い入れてインドカレー作りと相成った。
 
手元には既にインドカレーのレシピがそこそこ揃ってはいたし実際作ったことも何度もあるものの、せっかくなのでこの機会に真面目に「インドカレーの本」を見てみることにした。購入してみたのは『ナイルレストランが教えるはじめてのインド料理』(ナイル善己 主婦と生活社 2011.06)。
 
ナイルレストランはそう何度も通ったわけではないのだけれど、ずっと昔、ベビーカーに息子を乗せてお店を訪れ、ベビーカー邪魔ですねスミマセンと恐縮する私たちに「気にしない気にしないベビーカーは平和の象徴!ようこそ!」と2代目ナイルさんがあの笑顔で歓待してくれた事を思い出す。この本は3代目ナイルさんの著書だ。
 
基本のカレーの他、チャパティやアチャール、スイーツやマサラチャイ、ラッシーなどの作り方まで網羅されていて、材料も比較的入手しやすいものばかり。装丁も凝っていて良い感じだし、これは良い本を買ったなと思っていたところだった。
 
更に図書館でも色々インド料理、スパイスの本などを借りてきてみていたのだけれど、今日はやはりナイルさんレシピで!とバターチキンとサグを作ることにした。あとは簡単レシピのキュウリのライタ。本当はインド米(バスマティライス)を炊きたいところ、あいにくこのあたりでインド米を買えるところはなく、せめてもと買い置きのタイ米をサフラン入れて炊くことにした。
 
あとは用意したらきっと息子が喜ぶなと、ナン(タンドールなどないので、当然ながら"ナンもどき"ではあるけれど)も用意することに。こちらはちょっと手抜きして、パン焼き機に生地作りはおまかせし、一次発酵が終わった後に取り出して丸めてグリドルで焼いていった。焼き上がりにバターを刷毛でさっと塗ると、それなりにそれなりな感じのナンになる。使った粉は200gで、できあがったナンは6枚。グリドルの直径に収まるサイズでしか作りようがないから、お店で食べる巨大なナンの1/3サイズ以下の可愛らしいという感じだ。
 
で、ナイルさんレシピのバターチキン、これがなかなか大変だった。
 
数あるカレーメニューの中でも、甘さのあるバターチキンマサラは息子の大のお気に入り。あの甘さは玉ねぎとバターから来るものかしらと思っていたのだけれど、いざ作ってみると、けっこう「砂糖」がちゃんと入る。バターも(かなり)大量。でも玉ねぎは入らない。そして何より、生クリームが相当入っているのだった。なるほどなーと思いつつ、手順通りに作ってみた。
 
作り始めると案外スピーディーにできあがってしまうインドカレー。ホールスパイス炒めて、具材にパウダーのスパイスまぶして、必要なら水など足して煮込みに入るとあとは十数分でできあがる。
 
作り慣れた日本の味なら「味醂をこのくらい入れるとこの味になる」という見当が簡単につくけれど、作り慣れないインドカレーとなると「クミンをこのぐらい入れるとこのぐらいの風味になる」といったものがさっぱりわからない。おっかなびっくり、それでも書いてあるとおりにばっさばさとスパイスを鍋に入れていたら、なんだか楽しくなってきた。ていうか、インドカレーはこのスパイス投入のところがいつも楽しい。
 
気分はマッドサイエンティストで、
「ふふ、次はガラムマサラを入れてやろうねぇ……」
などと、一人ニヤニヤ笑いながらスプーンをスパイス袋に突っ込んでいたりするのだった。
 
そうこうしてできあがったインドカレー料理の夕御飯。割とちゃんと、想像していた以上にちゃんと、異国の味のカレーができた。サフランライスもちゃんと炊けたし、ナンの方も自分の家で作ったにしてはなかなかの出来。
 
ライタは、すごーく簡単な方法だと「きゅうり(や、玉ねぎやトマト)に塩とレモン汁を和え、野菜と同量のプレーンヨーグルトを加え混ぜる」ことでできあがる。クミンを加えると北インド風、とか、ココナッツを加えると南インド風……と、ライタにも色々あるらしい。ネットで調べていたら「チャットマサラを加えても良い」とあり、「チャットマサラ!ありますありますだんなが買ってきてくれたのがあります!」と、少量散らしてみることにした。
 
「チャットマサラ」は、サラダやフルーツに合いますよと現地で説明を受け、面白いなと買ってきてくれたのだそう。
材料を見るとクミンやコリアンダーなどの馴染みのスパイスの他にドライマンゴーやらミント、ジンジャーなどが入っていて、舐めるとかなりはっきりと酸味のあるスパイスなのだった。確かにヨーグルト系に似合いそうな味わいだ。……面白いなー……。
 
品数はそう多くないながらも、そんな感じでがんばった今日の夕御飯。
 
驚いたのが息子の食べっぷりで、
「わー!ナンだ!バターチキンだ!」
と喜んでくれて、食べる食べる。サフランライスは2合弱あったし、小ぶりとはいえナンも1人2枚。米は余るだろうなくらいに思っていたのに、だんなと息子が2人でお釜を空にして、しかも息子は冷凍しておいたあきたこまちの御飯まで解凍してバターチキンに混ぜて平らげる始末だった。
 
で、満足げな息子が、美味しかった美味しかったと食後に曰く、
「うちはそんな、とんでもない変なものは作らないよね」 と。
 
息子の意図は"お母さんはとんでもなく不味いものは作らないよね"というあたりにあったのだろうと思うのだけど、それを聞いてだんなが
「いやいやいやいや、うちの献立は相当変だと思うぞ……」
と否定に入っていた。うん、まぁ、色々作るよね、変なもの……(バクテーとかガンボスープあたりは特に、ちょっと日本の家庭料理の味じゃないよね……)
 
よーし、お母さん、今度は調子に乗って食べたこともないビリヤニ作っちゃうぞー。